すまいるママ塾 ~Vol.1 発達障害
困った子は、困っている子
ママにもできることがたくさんあるよ
こんにちは。
子どものこころのコーチング協会・代表理事の和久田ミカです。
秋から、協会主催ですまいるママ塾を始めることになりました。
毎回、テーマに合わせて専門家をお招きします。
第1回目は「発達障害」です。
年々、耳にする機会は多くなってきていますが、どんな特性があり、どんな対応が必要なのかを伝えられる人は、まだ少ないように思います。
今回は、当協会の浜田悦子インストラクターと自閉症療育アドバイザーのshizu(しず)さんから、発達障害のサポートについて伺います。
浜田さんは、自閉症スペクトラムと診断されたお子さんをお持ちで、発達障害児支援センターの指導員として、のべ1200名のお子さんを指導した経験をお持ちです。
shizuさんは、ベストセラー「発達障害の子どものをのばす 魔法の言葉かけ」の著者でいらっしゃいます。
お二人からは、ABA(応用行動療法)を中心とした療育の仕方についてお話しいただきます。
ABAは、「できない」を「できる」に変えるコミュニケーションですが、発達障害の子に限らず、どの子にも応用できるスキルです。
少しでも、たくさんの人に必要な情報が届きますように!
ABA(応用行動療法)との出会い
こんにちは。
協会インストラクター・元発達障害指導員の浜田悦子です。
今回、shizuさんとともに、発達障害についてお話させていただきます。
まずはじめに、発達障害と聞いて、どんなイメージを持っていますか?
・育てづらい
・わがまま
・こだわりが強い
どちらかというと、マイナスなイメージの方が強いかもしれません。
わたしのむすこは自閉症です。(当時の診断は、高機能自閉症)
3歳で診断されたとき、わたしは実は『まさか!』と思いました。
一人っ子で、男の子。
こどもって、こんなもんでしょ?って。
でも、プロの目は違いました。
会話や行動、しぐさを通して、むすこはまぎれもなく『自閉症』と診断されました。
かんしゃくやこだわり、不器用さや感覚の過敏(鈍感)。
今まで『こどもって、こんなもんでしょ?』と思っていたことが、一挙手一投足気になりだし、イライラし、怒りがこみ上げるようになってしまいました。
先天的な脳の機能障害と言われても、頭ではわかろうとしていても、いつもどこかで自分を責めることが止められませんでした。
“わたしのせいなんじゃないか?”
しばらくの暗黒時代の後、わたしはABA(応用行動療法)という療育プログラムに出会います。
ABAと聞くと、専門用語なので少しむずかしく感じる方もおられるかもしれませんが、そんなことはありません。
ちょっとしたコツで、子どもとの関わり方が大きく変わる、コミュニケーション方法でした。
子どもの問題行動は変えられる
むすこは当時(3歳)おもちゃ売り場でほしいものがあると、泣く、わめく、寝転がる、かんしゃく…というパターンをもっていました。
ABAには、ABC分析という考え方があります。それを上のパターンに当てはめると、次のようになります。
ABAに出会い、自分の行動は、むすこの困った行動を「強化」していることに気付き愕然としたのを、いまでも鮮明に覚えています。
「むすこを、より困った方向に導いているのは、わたし?」
とてもショックでした。
そのショックは、とっても大きすぎて、ABAを素直に受け入れられないほど。
でも、こんなに苦しい子育てが、少しでもラクになるなら・・・
母として、この子と笑って過ごす日が来るなら・・・
むすこが、「ふつう」になるなら・・・
当時は、そんな期待もありました。
すがるような思いで、ABAのコミュニケーション方法を生活の中に取り入れていきました。
いま、6歳になったむすこは、かんしゃくはほとんどありません。
もちろん、ほしいものがあって、泣いたりわめいたり、寝転がることもありません。
これは、ABAを実践した成果です。
むすこの行動に合った声かけと、親の忍耐と努力の結果です。
ABAによるABC分析によって、困った行動を弱化(強化の反対)していった
結果なのです。
まずは、否定語をやめることから
じゃあ、どんなことから始めたらいいの?
そう聞かれたら、わたしはまず肯定的な言葉かけをオススメします。
肯定的な言葉かけをするコツは、まず否定語を減らすこと。
もっと簡単にいうと、『ダメ』という言葉を使わないことです。
先天的な脳の機能障害である 発達障害。
こどもたちは、言葉じりにこだわるという特性を持っています。
『○○だから、ダメでしょ』
おとなは、ある理由の延長上に『ダメ』という言葉を使ったという意図があったとしても、こどもの耳には『ダメ』という言葉だけが残ります。
ダメという言葉だけ残ったこどもたちは、ダメという言葉に反応し、泣き、崩れていきます。
これは、こどもの自己肯定感を低下させ、二次障害につなげてしまう可能性がでてきます。
(二次障害とは、まわりの人の無理解や不適切な対応によって引き起こされる、情緒不安や問題行動です。)
否定語をやめることで、
こどもを伸ばすことができる。
わたしは、そう信じています。
・違うでしょ!
・早くしなさい!
・そうじゃないでしょ!
・なんでできないの!
つい、こんな言葉をかけてしまう時、ありませんか?
わたしには、ありました。
きっと、発達障害じゃなくても、通じることなのです。
どんなこどもにも有効です
魔の二歳児、悪魔の三歳児。
どんな子も通る道。
そんなときも、魔法の言葉かけが使えます。
ABAは、こどもの行動を観察し、適切な行動に導き、定着させます。
イヤイヤ期だから仕方ない。
発達障害だから仕方ない。
あきらめる子育てを、もう一度一緒に見直してみませんか?
発達障害とは、発達がゆっくりで、凸凹している面が、「ふつう」と言われる人よりも、多かったり、色濃く出ていたりすること。
わたしは、そう考えています。
「自閉症スペクトラム」という概念が、空にかかる七色の虹であらわされることもありますよね。
方向音痴の人がナビを使うように、目が悪い人が眼鏡をかけるように、少しの工夫でラクになることもあるのです。
でも、自分に適した心地よさを自力で見つけることができないのが、この子たちの特性です。
それを一緒に探し、見つけて、困り感を軽くしてあげられることが、わたしたちママにもできるのです。
困った子は、困っている子
困っている子のまわりには、困っているママがいます。
困っているせんせいも、いるかもしれません。
子育てのヒント、子どもを伸ばすヒントを、ぜひ見つけに来てください。
shizuさんのお子さんは3歳の時に自閉症と診断され、いまは なんと!小学6年生になられたそうです。
・ABAを通して、どんなお子さんに成長したか?
・これまでの長い間、shizuさんを支えたモチベーションは何か?
また、本書には載っていない、ここでしか聞けない裏話などを伺う予定です。
また、お申込みの際には「聞きたいお話」についてアンケートを受け付けます。
その質問をもとに、質疑応答のお時間もたっぷり確保する予定です。
さらに、勉強会終了後には、サイン会も開催いたしますよ。
ぜひ、【 発達障害の子どもをのばす 魔法の言葉かけ 】をご持参してご参加くださいませ。
ご希望の方には、本の販売もいたします。
浜田 悦子 Etsuko Hamada
おうち療育アドバイザー
子どものこころのコーチング協会インストラクターの浜田悦子です。
発達障害児支援センターで約1年間指導員として、のべ1200名のお子さんを指導してきました。
また、自閉症スペクトラムと診断された むすこを持つ母でもあります。
指導員と母としての強味を生かし、発達障害や支援が受けにくいグレーゾーンのお子さんとママのための【おうちでできる療育のアドバイス】の提案やカウンセリングを行っています。
shizu しず
自閉症療育アドバイザー
『発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ』の著者、のshizuです。
ABA(応用行動分析)を利用した働きかけで子どもの力を伸ばすお手伝いをしています。
長男は3歳のとき自閉症と診断され、ABAを利用した働きかけで大きく成長しました。
ちょっとした対応のコツで子どもの「できない」が「できる」に変わっていきます。
上原 典子 Noriko Uehara
子どものこころのコーチング協会
インストラクター
司会進行を務めます、上原典子と申します。
公立の保育園で、30年保育士をしていましたが、子育ての知識はあっても、自分の子育ては、つまずいていました。
こころの仕組みを学び、自分と仲良くなれたことで、家族が変化しました。
多くの失敗と、学びを活かして、たくさんのママが、子育ての不安を安心にかえるお手伝いをしています。
すまいるママ塾 ~Vol.1 発達障害
日 時: | 11月27日(金) 10時開場 10:30 ~ 12:00 勉強会 12:00 ~ 12:30 サイン会 |
場 所: | ナレッジソサエティ (九段下駅 6番出口より 徒歩2分) 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル 5F KSフロア |
アクセス: | http://www.k-society.com/company/ |
参 加 費 : | ¥4,980 (事前振込をお願いいたします。手数料はご負担ください) |
主 催: | 一般社団法人 子どものこころのコーチング協会 |
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2015年11月12日